俺の見逃した症例達-転ばぬ先の耳学をば

そろそろ新生研修医の先生方が当直デビューをする頃でしょうか。

僕も昨年度のこの時期に医師1年生として当直デビューいたしまして、

昨年度1年間で約40~50回の当直を経験させていただきました。

そして沢山のwalk in患者様を診させていただきました。

 

その上で、昨年度1年間で、

自分が把握しているor覚えている範囲での、

見逃した症例を紹介いたします。

成功症例なんか紹介したって自慢でしかないし、

失敗症例の方が得るものは大きいですからね。

 

1.虫垂炎見逃し

たしかクソ忙しかった当番日当直の夜。

若い男が「左」下腹痛でwalk inで来院して、

虫垂炎を疑ってフルコースで検査を出したが、

肝心の画像診断(CT読影)に足元を救われた1件。

(夜間は技師さんがいなくってエコーができない。

 自力でエコーで虫垂炎を診断する術は研修医にはない)

始めから「左」下腹部のピンポイントの痛みという

非典型的な病歴から、

虫垂炎を疑えたのは良かったけど、

診断できなかったら元も子もない。

実際には点滴してあげて救急外来で経過観察し、

症状軽快したのを確認して入院まで勧めたけど、

落ち度としては「他疾患の可能性の説明」をしていなかったこと。

先輩が胃腸炎と診断していたので、

それに甘んじていた結果であるが、

それは言い訳にすぎない。

それ以来、自分で帰宅させるときは

他疾患の可能性が否定できない旨を必ず伝えている。

単に「明日、外来来てね!」と言うのと、

「他の怖い病気の可能性もあるから、明日外来来てね!」と言うのでは、

翌日の受診確率にも有意差が生まれるであろう。

実際にその子はちゃんと翌日の外来に来て治療されていたので、

特別大きな問題にはならなかったが、

ハインリッヒの法則から考えるに、

ヒヤリハットは要チェケラッチョ。

 

2.肺炎見逃し

まぁ厳密には見逃しではないと思ってるが、

結論だけ見ると見逃しと言われかねないので一応。

 

インフルエンザが流行っていた時期の深夜。

20代の男性が発熱多彩な感冒症状を主訴に来院した。

39度の熱発と多彩な感冒症状と時期からインフルエンザを第一に疑った。

駄菓子菓子、on setから来院までの期間からして、

インフル迅速キットの有用性に疑問が持たれた。

(迅速キットは発症より最低でも12時間以上経過しないと出ないという)

でも一応キットを使ってみた。

結果は陰性。

そこで今日の日中の外来でもう一度迅速キットで再検査して、

そこでも再度、陰性だったら、

細菌感染の可能性があるんで、

精査しましょうって話でアセトアミノフェンで帰宅させた。

一緒に見ていたベテランナース達も、

俺の判断に異論を唱える者はいなかった。

 

結果、翌日の外来での診断名は肺炎。

肺炎としては軽微で、

入院するほどのものでもなかったみたいだが、

「見逃した」と責め立てられる結果となった。

 

こんなん俺に落ち度ないやろ~!!!

っと思ったけども、

それでも反省すべき点があることは事実。

 

反省すべき点3つ

1.感度と特異度ともに、

最強である(迅速キットを上回る)身体所見と言われている、

咽頭後壁リンパ濾泡が見られていなかったのに、

インフルエンザを疑った点。

 

2.発熱とその他の感冒症状のon setに数日の時間差があった点から

インフルエンザ以外を考えられなかった点。

 

3.発症時間から迅速キットが無効とはいえ、

細菌感染の可能性も念頭に置いていたのなら、

胸部レントゲンぐらいは撮っておくべきだった。

まぁでもこの症例の場合、

レントゲンを撮っていたとしても、

見逃されやすい部分にconsolidationがあったので、

見逃していたかもしれない。

・・・というかあれをレントゲンだけで診断できたら、

カッコよすぎる研修医だったなぁ>_<

 

・・・と、なんか長くなったので続きは明日。

 

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