できないことはできない
土日2日間かけて、救急当直のアルバイトに行ってきた。
やっぱり救急は楽しいと思う反面、
今まで感じたことのなかったことがあったので記載しておく。
これまでやってきた救急当直は全て受け身であって、
自分の自信のあるものから自信のないものまで、
頭のてっぺんから爪の先まで、くまなく診させられてきた。
初期研修の当直では救急車は事務が受け、
俺らには「来ます」との報告だけだ。
3年目になって行った救急当直も似たようなもので、
俺に救急車の連絡は一切なしで、
気づいた時には玄関にすでに救急車が到着しているという状況だった。
診ざるを得ない、フィードバックせざるを得ないということで、
勉強になるという点では僕らにとってはイイが、
これは患者目線で言うとよろしくない。
患者にとっては自信を持った医師に
しっかりと治療してもらいたいと思う。
同じような気持ちで今回の土日の救急に臨み、
いくつかのFine Playも散見され、満足のいくものであったが、
Walk in患者から救急車の受け入れまで全て
「受けてもいいですか?診れますか?」という確認の電話が毎回来るのだ。
これは当たり前のことなのかもしれないが、
これまで「異常な」環境下にいた俺にとっては
とても新鮮であった。
最初の方は前までのノリで全て「わかりました」の一言で取っているとNrs.から
「あんなり無理しなくても大丈夫ですよ^^;」
と言われた。
俺が取りすぎて少し忙しくなってしまったようだ。
これまで患者の受け入れを断るということを経験したことがなかった自分には
少し慣れないことだったが、患者側の立場を考えると、
自信がない場合、忙しすぎてきちんと対応できない場合は
「断る」ということが正解になることもあるのだ。
患者の受け入れを断る=悪ではない。
そのことを突き詰めていくと、
「俺に不可能はない!」という姿勢は、
医者という特殊な職業では有害になると感じた。
「自分ができない」ことは「できない」ということが、とても大事。
他の世界では違うと思う。
「できない」くても「頑張る」ということが評価されたりするだろう。
でも、医師が無理に「頑張る」ことは評価されない。
頑張らずして、余裕をもって、自信をもって対応するべきなのだ。
それでも100%の自信をもって対応できるものといったら、
かなり限られてしまい、仕事にならなくなるからこれもまた難しい。
自分の中のどこに一線を引くか、
これもまた自分の中での新たな課題となった。
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